所謂「普通」に出会って面食らった話

どうも。元ミスサー2020のジャニヲタ、ながわみゅうです。

お前急にブログとかどうした、って話ですよね。分かる分かる。

ちょっとモヤっとした出来事があってそれを昇華したい書き留めておきたいと思って開設しました。今後続けていくかは別の話。

 

何について話すかっていうと11月7日のお昼頃にTwitter上で叫んだ理由についてです笑。いや内容的には笑えないんだけど。

 

今から書く事、LINE上で言われた事はもしかしたらこれを読んでる方の中には「え、そんなありふれたようなことでそんななる?」って思う人がいると思います。でも私はその「ありふれたこと」または「普通」に対して多少の疑念を持って欲しいなと思うのです。

 

まあでもこの記事?出来事?を読んでどう思うかは読み手の自由ですが。

長くなりますがよかったら最後まで読んでください。(まじで長くなったから最後まで読んでくれた人ほんと褒める)

 

やっと本題。

11月6日。夜。中学の同級生(女)からLINEが来ました。しかもスタンプ。この子とは成人式後の同窓会にて写真を撮って送ってもらったくらいで滅多に話さない子でした。一軍だったので元々当時からそこまで話す仲でもありませんでしたけど。そんな子からスタンプ。びっくりしたものの私は「間違えた?笑」と送りました。そしたら案の定送り間違えでした。

彼女の送り間違えを発端に近況について話す事になりました。

 

私は大学の授業の関係で週一で大学に行ってる事を話しました。そんなありふれた他愛もない話。

そこから私の通う大学の話になったのです。

「大学どこだっけ?」と聞かれた私は「清泉女子大学!」と、元気めな返しをしました。ミスサー出てたので大学名は伏せません笑。

 

そしたら、「女子大か!?」

と返されその次に

「出会いとかあるの?笑」

と。

 

え?出会い?なんで?急に?はい?

 

「女子大か!?」で止まってほしかった。止まらなくても後続する言葉が何故「出会いとかあるの?笑」だったのか。

「女子大通ってたら男との出会いなさそーwwえ、出会いとかあんの?w」っていうテンションなのかなーと勝手に思ってます。勝手に。彼女の真意知らんけど。

「出会いとかあるの?」って送られてたらまあ多少は私の受け取り方も違ったと思う。なんか「笑」付いてたのがなんとなく嫌だった。

 

そんな違和感を覚えつつも私はこう返しました。

 

「私は興味ないから分からん笑」

 

事実。ガチガチの事実。恋愛に興味無い訳じゃないけど基本的に恋愛に対してモチベがない。まあ普段からツイートでも配信でも恋愛に関する話しないしね。興味無い訳じゃないからね!興味無い訳じゃないからね!(2回目)

そしたらこう返ってきました。

 

「彼氏欲しいとか思わないの?」

 

出た出た。「『彼氏』欲しくないの?」。もう「彼氏」って単語出るだけであー!!!ってなる。「彼氏」という単語って男性しか指していない気がして嫌なんですよね。女性には男性の恋人がいるべき=彼氏って感じがして。私が他人に彼氏もしくは彼女の有無を聞く際は「恋人いないの?」って聞きますね。まあそんな機会ないけど。

そして私の返答がこちら。

 

「思わない訳じゃないけど別に…笑」

 

「あと私、男性だけが恋愛対象じゃないから。」って続けて送るつもりで打った。でも消した。なんか言われそうな気がして。この子が所謂世の中の「普通」を体現してる気がして。

対不特定多数なら多分パンセクシャルでーす!あと私は自分に対して性別決めつけたくないでーす!って言えるのに、対個人だと言えなくなる。なにこれ。この現象に誰か名前を付けてください。

そして返答がこちら。

 

「せっかく可愛いのに勿体ないな」

 

よく聞く言葉だけどまさか自分が言われると思わなかったよ!!てかなにその言葉。「勿体ない」って何?あとこれ容姿褒められてんの?なんかよく分からん。これ言う心境は?疑問しかないんだけど。

一応褒めてるんだろな、と思った私は

 

「ありがとう?笑」

 

と返しました。

 

以上。11/7のお昼頃に私が叫んだ理由です。

 


まあ簡単にすると、

 

「大学どこだっけ?」

清泉女子大学!』

「女子大か!?」

「出会いとかあるの?笑」

『私は求めてないから分からん笑』

「彼氏欲しいとか思わないの?」

『思わない訳じゃないけど別に…笑』

「せっかく可愛いのに勿体ないな」

ていう会話をLINEでしたよって話。


彼女はどんな返答を期待していたんだろうか。

『出会いないんだよねー笑紹介して欲しいくらい笑』

とか

『彼氏欲しいんだけどなかなか…💦』

とかそんな返答期待してたのかな、なんて。

まあ、期待なんて裏切ってなんぼでしょ、とか強がったりしてみたり。

 

ここまで読んで下さった方。私と同級生とのLINEでのやり取りを見て何を思いましたか?同級生側、私側になって考えてみたり、俯瞰的にみて考えたり。途中に書いてる私の感情抜きで、読んでいるあなたがどう思ったか知りたいです。

 

私はこれまでの人生を振り返ると周りの人に恵まれていたなと思います。人の運が良いんですよね。少なくとも私が仲良くしたいと思える人は。そして仲良くしてくれる人はもれなく私を受け入れてくれました。本当にありがたいことです。ミスサーで出会った人達もジェンダーに興味のある子達ばかりでそんな環境が「普通」「当たり前」だとどこか思っていたんです。

そんな中で所謂世の中の「普通」に出会ってしまった。私が勝手に彼女を世の中の「総意」にしてしまっているだけでもしかしたら世の中は私が思っているよりジェンダーへの関心が高まっているのかもしれません。どちらにせよ「世の中こんなもんか」と思ってしまったんです。平和ボケじゃないけどジェンダーボケ?的なものをしていたんですよねきっと。アッパーパンチくらったみたい。

そして同時に「世の中結局恋愛話か」とも思いました。別に私は恋愛するのが嫌だとか恋愛話が苦手とかではないです。決して。ただ私はヲタクでいる自分が好きなんです。楽しいんです。だから恋愛しようと今は思わない。だから急に何の前触れもなく恋愛の質問されると困るんです。ほんとのこと話したってどうせ引かれるしって思うから。なんてダルいんだこの世の中。

私はこの些細な会話で私は自分が好きなアイデンティティに対して少し好きじゃなくなりました。具体的に言うと女子大に通う学生であること、セクシャルマイノリティであること、ヲタクでいること。基本的に自分はダメな人間だって思ってて自己肯定感激低人間だけど今挙げたことに関しては好きだなと思える所です。そんな自尊心というか自己肯定感というかそんなものが傷付けられた気がしました。

 

ここまでが本題。なので、ここで読み終えても構いません。ただ最後の数行に最終的に言いたい事言ってるのでそれだけ読んでくれたら幸いです。

以下は私自身についてです。よければどうぞ。

 

(ここから本文か?ってくらいバカ長いです。スクロールして最後の数行まで飛んでもいいですよ。)

 

私は「きっと私って『普通じゃない』んだろうな」って思いながらいつからか生きてました。まずそもそも家庭環境(?)が普通じゃない。「ながわ」って苗字がそもそも母方。小3,4くらいまで親が共働き。父はタクシー運転手で夕方から出勤。帰ってくるのは朝方。私が学校から帰ってくる頃に出勤するため毎日登校前に姿を見てました。って言っても寝てるんだけど笑。母は当時から割とリモートワークで会社に出勤するのは週1,2回。父が出勤中はもちろん母が料理していた。夕飯は基本母と2人。でもある日父が仕事を辞めた。そしたら専業主夫になった。仕事を辞めた日からだったかは忘れたけどいつの間にか父が料理担当、母は会社には滅多に行かず常にリモートワーク。そして今に至る。いつからかこれが私の「普通」であり「当たり前」。でも他人からしたら「普通じゃない」。それは私も分かっていた。だってテレビで「おふくろの味」って言葉が出てくるから。プロポーズは男性からで「俺の苗字もらってくれませんか?」とか言ってるから。男性が稼ぎ頭で女性は専業主婦っていうのがありふれてるから。否が応でもテレビや学校とか家以外の環境で普通を目の当たりにするのです。

 

でも私は今書いた所謂「普通じゃない」ことに特に引け目は感じていませんでした。良くも悪くも。ある意味すごいと思う自分。だって大抵の人って「うちって普通じゃない…え…うわああああ」とかなると思うんですよ。何故かそう思わなかったんですよね。むしろ「特別」な気がしてちょっと嬉しかったというか。

 

でも中3と高3かな。その時自分が「普通じゃない」こと、「異端」であることに悩みました。

中3の時、保健体育の授業でLGBTについて学びました。私はこの時受けた授業をきっかけにジェンダーについて興味を持ちます。その授業の一環でとあるワークシートを書きました。それは「体の性」「心の性」「見た目の性(普段着る服の系統的な)」「恋愛対象の性」という4つの性の中で自分は男性寄りなのか女性寄りなのか、はたまたどちらでもあるのかどちらでもないのか、というのを書くものでした。これは勿論他人には見せず先生だけが見るものでした。私は「体の性」「心の性」「見た目の性」までは何の迷いもなく「女性」の方にマークしました。

でも「恋愛対象の性」で立ち止まりました。この時点で私は同級生の男子が嫌いだったので異性を愛さねばならないのか、果たして私は異性しか愛せないのか、と思いました。きっと私以外のクラスの皆は「恋愛対象の性」の欄は迷いもなく「異性」を選んでいるんだろなと同時に思いました。私はこの時初めて「普通じゃない」ことに引け目を感じました。結局私は悩んで「男性」と「女性」とにマークしました。どうせ先生しか見ないしって思って。

で、話は若干それるのですが、中学の時、用もないのにスクールカウンセラーの部屋に入り浸ってました。だって「特に相談事がなくてもどうぞ」って書いてあったから。あ、別に不登校とかだった訳じゃないよ?ただなんとなくふらっと用もなく入ったらカウンセラーさんと話すのが楽しくなっちゃって。毎週金曜に来てたんだけどもれなく予約してただカウンセラーさんと話したり遊んだりするだけ。たまに友達も連れてわいわいして。

でもあの授業をきっかけに初めて本来の用途でスクールカウンセラーを利用した。でも普段ペラペラ喋ってたから改まって話すのもなんかやけに緊張しちゃって。「こないだこんな授業があって〜」みたいにあーだこーだ話しました。「私多分バイセクシャルかもしれない」って。「普通」は異性が恋愛対象で私は「おかしい」ってなんか漠然と思っちゃって。

そんな私にカウンセラーさんは「男性も女性も愛せるって素晴らしいことだよ。」と言ってくれました。今思い出しても泣けるくらいにはぶっ刺さりました。その言葉で多少は引け目を感じなくなったとはいえ他人には言えない大きな秘密を抱えている気がしました。

 

そして中学を卒業し高校入学。私は女子高に進学しました。女の子に囲まれたくて仕方なかった私には最高の空間でした。いや、そのはずでした。でも現実そうでもなくて。

中学の時点で男子が嫌いだった私は小5,6くらい、つまりヲタクになったくらいからもう既に嫌でした。偏差値も低きゃ精神年齢も低い彼らに嫌気が差したんです。(ボロクソに言ってごめん)いつしか「女の子に囲まれたい」「女の子としか話したくない」と思い念願叶ったりで女子高に進学することになりました。そう思って入学した私は私みたいな人が沢山いると勝手思い込んでたのです。

現実全然そうじゃなかった。勿論私みたいな人がいない訳じゃないんだけど。でも私のクラスは異性愛者が沢山いて「彼氏欲しい」「何で女子高来ちゃったんだろう」ってほざいてる子がほとんどだった。面食らった。私みたいな子ばっかが女子高に進学する訳じゃないってその時初めて分かった。でもだからってジェンダーについて知る事を辞める訳じゃなくてたまに図書室に行ってジェンダーの本がないか探したりスマホで調べたり。そんな事をたまーにしながら3年生に。

3年の時、3年間同じクラスの子が好きだと自覚しました。この恋の相談を一体誰にすればいいのかと悩みました。悩んだ結果、その当時の時点で3年くらい付き合いのあるネットの友達にしました。(「ネットの友達」にびっくりすると思うけどそこはスルーして。)その子に何でも話してきたからこの子にしようって。相手が同性であることは伝えずに恋愛相談は恐らく出来たと思うんです。でもなんとなく伝えなきゃいけないって思って、その子には恋愛相談の前に「私は男性も女性も恋愛対象なんだ」とカミングアウトしました。そしたら当たり前かのように受け入れてくれました。そして「話してくれてありがとう」と言われました。少なくともこの子にカミングアウトして正解だなと思いました。

その後は特にアクションする事もなく勝手に私だけが一方的に好きな子との思い出が増える毎日でした笑。

で、これまた若干話それるんだけど、保健室に最低でも月1でお世話になってました。生理になった時湯たんぽ貰うために。もうだって途中から先生分かってたもん笑。私が来ると「あ、湯たんぽ?」って笑。まあ大体そうなんだけど笑。話は戻って、この恋に悩んでいた時、スクールカウンセラーがいる事を思い出します。中学の時みたいに部屋があって解放されてる訳じゃなくて保健室を介して予約する制度でした。なのである日の放課後、保健室に寄りカウンセラーさんを利用したい旨を伝えます。その時私と先生しか保健室にいなかったのと割と仲良いと思ってたので先生にさらっと同じクラスに好きな子がいるって言ったら先生も察してくれました。でもあくまで「保健室の先生」であってジェンダー専門ではないからカウンセラーさんと話してみよっかってなりました。

そして高校で初めてカウンセラーさんとお話する日が来ました。クラスに好きな人がいること、でもクラスの雰囲気的に異性愛者ばかりで自分のセクシャリティが何かしらのタイミングでバレた時クラスに居づらいことを話しました。特に自分のセクシャリティがバレたら…という話をしている時は想像しただけで辛くて泣きながら話しました。自分でもびっくりするくらい。相談する前は自分がバイセクシャルである事に若干の引け目を感じてはいたものの特に気にしなくなっていました。でも話している途中から自分が「異端」である事が辛いと自覚してしまったんです。だから泣いたんだと思います。中3の時より辛かったです。何故なら自分みたいに男子が嫌いで入学してる子が沢山いると思ったり、セクシャルマイノリティがいてもすんなり受け入れてくれるような雰囲気があると「勝手に」思い込んでいたからです。でも現実はそうじゃないって話しながらだんだん自覚していったんです。私の理想とする世界はほんとにただの「理想」だったのだと。泣いてしまったことへのインパクトが大き過ぎてその時カウンセラーさんが何言ってたか思い出せないです。すみません!!カウンセラーさん!!

でもスッキリしたのは確かでその後、学校で1番仲良い子、クラスで1番仲良い子(勝手にそう思ってた)にカミングアウトしました(LINEで)。ありがたいことにこの2人とも受け入れてくれて2人ともまた「話してくれてありがとう」と言ってくれたのです。そんな事言ってくれるのが嬉しくて浮き足立ってたんですかね。

冬のある日、私だけがビクビクするような話がクラスでされました。しかも2つ。

1つは1年生にレズビアン疑惑のある子達がいるという話。この話に関しては私の好きな人を含む3,4人で話されていました。内容としては普段から手を握ったり傍から見たら友達以上の関係に見える行動をしているという。その話をした子が言ったんです。「これキモくない?」って。ああ、私がバイセクシャルだなんてバレたらいよいよ本格的にこのクラスにいられないと確信に変わりました。でも唯一の救いとして私の好きな人が「キモい」という発言に賛同していなかったことです。もしかしたらワンチャンあるのかな…?なんてちょっと期待しました笑。

そしてもう1つ。これはちょっと迷信?というかあくまで特徴的な話なのですが、「レズビアンは手の薬指が人差し指より長い」という話。(あくまでこれは傾向です。)これ、私ドンピシャで当てはまってるんです笑。この傾向については私は前から知っていてああ私ってやっぱり女の子好きなんだーって思った要因でもあります。でもこの話をしている子達は自分の手の指を見てこう言ったんです。「あー!私人差し指の方が長い!よかったー!」って安心していたんです。この話が自分に振られたら、そして薬指の方が長いと分かった時、きっとこの子達は私を好奇の目で見るんだろなって。

この2つの話が冬のある日の休み時間、立て続けに話されていたんです。色んな思いが駆け巡って、心臓バクバクして喉から出るんじゃないかって本気で思った笑。当時はほんとにしんどかったけど今じゃ笑い話。

そんな事があった高校時代。卒業して大学に入学し今に至る。大学に入学してからは中高の時みたいに悩む事は圧倒的に減りました。ジェンダー論の授業取ったり、授業でジェンダーについて話したりして少しだけ積極的になれました。でもやっぱり「早く結婚して専業主婦になりたい!」とか「恋愛とかどうなの?」とか聞かれたりはするからしゃあないなって思いながらうまーくかわして話してます笑。

 

そしてここまでご丁寧に読んでくださった方ありがとうございます。(スクロールして飛んできた方もありがとうございます。)ここまでで7000字越えです笑。いや普通に考えて書きすぎ笑。

今回のLINE上でのやりとりや私の人生振り返って何が言いたいかっていうと、

「誰かにとっての『普通』は誰かにとって『普通じゃない』。誰かにとって『普通じゃない』ことは誰かにとっての『普通』」

てことです。

 

てかそもそも『普通』ってなんなんですかね。